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2025.4.1

“旦那正社員・妻パート”でも住宅ローンは組めるのか?組み方別のメリット・デメリットや選び方、注意点も解説

"旦那正社員・妻パート"でも住宅ローンは組めるのか?組み方別のメリット・デメリットや選び方、注意点も解説|山形県・福島県の工務店ミナガワ建設

「旦那さんが正社員で妻がパートの場合、住宅ローンは組めないのでは?」と不安に思っている方も多いのではないでしょうか。

実は、ご夫婦の収入を合わせることで、より良い条件で住宅ローンを組める可能性があります。

理想のマイホームを手に入れるには、ローンの組み方を知ることが大切です。

今回は山形県南を中心にその他幅広いエリアで多くのご家族の家づくりをサポートしてきた工務店『ミナガワ建設』が、旦那さんが正社員で妻がパートという世帯でも住宅ローンを組みやすくする方法や、ローンの選び方をわかりやすく解説します。

理想の新築住宅を実現するために、ぜひ最後までごらんください。

旦那正社員・妻パート世帯の住宅ローンは厳しいのか

旦那正社員・妻パート世帯の住宅ローンは厳しいのか|山形県・福島県の工務店ミナガワ建設

結論から言うと、旦那正社員・妻パート世帯でも住宅ローンは組めます

ただし、パート収入をどう活用するかによって借入可能額や審査のハードルが変わります。

パート収入だと審査が厳しいと言われる理由

パートは以下の理由から、正社員より不安定とみなされ、審査が厳しい傾向があります。

  • ・月々の収入にばらつきが出やすい
  • ・雇用契約が短期間で更新されるケースが多く、長期的な安定性に懸念がある
  • ・子育てや介護などのライフイベントにより収入が減少しやすい

このため審査ではパート収入が満額ではなく、50%~70%程度しか合算されない場合や、勤続年数によっては対象外となるケースもあります。

パート収入で住宅ローンを組むための方法

以下の住宅ローンを組むためのポイントを押さえることで、・パート収入でも審査に通る可能性が高まります。

  • ・無理のない借入額を設定する:世帯収入に対して返済負担が重くなりすぎないよう、余裕を持って計画する(目安:年間の返済額が世帯年収の20~25%以内)
  • ・ライフプランを考慮する:子どもの教育費がかかる時期や、将来的に収入が減少する可能性も考えて、返済計画を立てる
  • ・頭金を準備する:頭金が多いほど借入額が少なくなり、金融機関からの評価が高くなる
  • ・信用情報を確認・整理する:カードローンの延滞や、過剰な借入がないかを確認・整理しておく
  • ・複数の金融機関を比較する:金融機関によって審査基準が異なり、金融機関によっては借入可能額や金利など、より良い条件で借入できる可能性がある

住宅ローンの組み方|単独名義・収入合算・ペアローンの特徴

住宅ローンの組み方|単独名義・収入合算・ペアローンの特徴|山形県・福島県の工務店ミナガワ建設

住宅ローンを組む方法には主に「単独名義」「収入合算」「ペアローン」の3つがあります。

夫婦どちらかの「単独名義」

単独名義は、夫婦のどちらか一方だけが住宅ローンの契約者になる方法です。

契約者となる人の完済時年齢・健康状態・担保評価・勤続年数・連帯保証・返済負担率などがローン審査の対象となります。

〈参考〉令和4年度民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書|国土交通省

配偶者の収入や信用情報は、原則として審査の対象にはなりません。

単独名義のメリットは、手続きがシンプルなことです。

契約者が団体信用生命保険(団信)に加入していれば、万が一のことがあった場合にローン残債がなくなるため安心です。

一方で、契約者一人の収入だけで審査されるため、収入合算やペアローンに比べて借入可能額が少ない傾向があります。

夫婦で協力する「共同名義」

共同名義には「収入合算」「ペアローン」の2種類があります。

収入合算は、1本の住宅ローン契約を夫婦の収入を合算して組む方法です。

形態として「連帯保証型」と「連帯債務型」があります。

  • ・連帯保証型:どちらか一方が主たる債務者となり、もう一方が連帯保証人になる
  • ・連帯債務型:夫婦ともに債務者(連帯債務者)となり、二人で1本のローンを返済する

一方、ペアローンは夫婦それぞれが個別に住宅ローン契約を結び、相互にローンの連帯保証人になるのが一般的です。

「収入合算」と「ペアローン」の主な違い

収入合算とペアローンには、団信の加入・住宅ローン控除・諸費用・返済義務などに違いがあります。

項目収入合算ペアローン
団信の加入・連帯保証型:主たる債務者のみ加入可能。連帯保証人は基本的に加入不可。
・連帯債務型:基本的に主たる債務者のみだが、金融機関によっては連帯債務者も加入可能。主債務者に万が一のことがあっても、連帯債務者の返済義務は残る場合あり。
・夫婦それぞれが自身のローン契約に対して団信に加入可能。
・どちらか一方に万が一のことがあった場合、その人のローン残債は保険でカバーされる。
住宅ローン控除・連帯保証型:主たる債務者のみが控除を受けられる。
・連帯債務型:住宅の持分割合や負担割合に応じて、夫婦それぞれが控除を受けられる。
・夫婦それぞれが自身のローン契約に対して控除を受けられる。
・二人分の控除を受けられるため、控除額が大きくなる可能性あり。
諸費用ローン契約が1本のため、諸費用は1本分で済む。・ローン契約が2本になるため、諸費用も基本的に2本分かかる。
・収入合算よりも諸費用が高くなる傾向。
返済義務・連帯保証型:主たる債務者が返済。返済できなくなった場合に連帯保証人が返済義務を負う。
・連帯債務型:夫婦ともにローン全額に対して返済義務を負う。
夫婦それぞれが自身のローン契約に対して返済義務を負う。

ローン組み方別のメリット・デメリット

ローン組み方別のメリット・デメリット|山形県・福島県の工務店ミナガワ建設

住宅ローンの組み方には、それぞれメリットとデメリットがあります。

単独名義で組むメリット・デメリット

単独名義の特徴は、手続きの簡便さと将来の柔軟性がある点です。

【メリット】

  • ・手続きがシンプル:契約者が一人のため、必要書類の準備や審査手続きが他の方法に比べて簡単
  • ・相手の同意が不要:将来の繰り上げ返済や借り換えに相手の同意が不要で、自分のペースで返済計画を変更できる
  • ・離婚時のリスクが低い:万が一離婚した場合でも、物件やローンの権利関係が明確なため、財産分与などがスムーズ
  • ・相手が他のローンを組みやすい:契約者でない方は、将来ご自身の名義で別のローンを組みやすい

【デメリット】

  • ・借入可能額が少ない:申込者一人の収入で審査されるため、パート収入を活用できない
  • ・住宅ローン控除と団信は一人分:住宅ローン控除や団信の恩恵を受けられるのは契約者本人のみ

収入合算で組むメリット・デメリット

収入合算は、借入可能額の増加と税制優遇が特徴です。

【メリット】

  • ・借入可能額が増える:主たる債務者の収入に合算者の収入を加えるため、単独名義よりも多くの金額を借りられる
  • ・二人とも住宅ローン控除を受けられる:主たる債務者と連帯債務者の両方が、それぞれの負担割合に応じて住宅ローン控除を受けられる(連帯債務型の場合)
  • ・二人とも団信に加入できる場合がある:金融機関によっては、連帯債務者も団信に加入できる(連帯債務型の場合)

【デメリット】

  • ・合算者の返済義務:主たる債務者が返済できなくなった場合、収入合算者が返済義務を負う。連帯債務者の場合は、主たる債務者と同等の返済義務を負う
  • ・合算者が他のローンを組みにくい:収入合算者は連帯保証人または連帯債務者となるため、ご自身の名義で新たにローンを組む際に審査が通りにくくなる
  • ・住宅ローン控除・団信は主債務者のみ:住宅ローン控除や団信の対象は主たる債務者のみ(連帯保証型の場合)
  • ・取り扱い金融機関が少ない:連帯債務型の住宅ローンを取り扱っている金融機関は限られている(連帯債務型の場合)

ペアローンで組むメリット・デメリット

ペアローンの特徴は、借入可能額の最大化と、各種優遇制度を活用できる点です。

【メリット】

  • ・借入可能額が多くなる:夫婦それぞれがローンを契約するため、単独名義や収入合算よりも、世帯としての借入可能額を増やせる。
  • ・二人とも住宅ローン控除を受けられる:それぞれがローン契約者となるため、二人とも住宅ローン控除を利用できる
  • ・二人とも団信に加入できる:二人とも自身のローンに対して団信に加入できるため、どちらか一方に万が一のことがあっても、その方のローン残債は保険でカバーされる

【デメリット】

  • ・諸費用が2倍かかる:ローン契約が2本になるため、契約時の事務手数料、印紙代、登記費用などの諸費用がそれぞれにかかり、単独名義や収入合算に比べて高くなる
  • ・手続きが煩雑:ローン契約が2本になるため、手続きも二人分必要となり、手間がかかる
  • ・お互いが連帯保証人になる:相互にローンの連帯保証人となるため、相手が返済できなくなった場合は返済義務を負う
  • ・離婚時の手続きが複雑:離婚する場合、ローン契約が2本残るため、財産分与や返済についての手続きが複雑になる

旦那正社員・妻パートの世帯では、妻のパート収入だけで組めるローン金額が少額でも、ペアローンのメリットを活かせる場合があります。

山形県南を中心にその他幅広いエリアで注文住宅を検討中の方は、ぜひミナガワ建設へお問い合わせください。

お客様のご予算やライフプランに適した住宅ローンの組み方のアドバイスから、快適な間取りのご提案まで、理想の家づくりを丁寧にサポートいたします

ミナガワ建設が手掛けた家は、こちらのページで確認できます。

住宅ローンの名義の選び方

住宅ローンの名義の選び方|山形県・福島県の工務店ミナガワ建設

住宅ローンの名義を選ぶ際は「単独名義」「共有名義」など物件の所有形態と合わせて考える必要があります。

住宅ローンの組み方によって、物件が単独名義になるか共有名義になるかが決まります

  • ・単独名義ローンを組むと、物件も原則単独名義
  • ・収入合算の連帯保証型では、物件は原則主債務者の単独名義・収入合算の連帯債務型やペアローンでは、物件は原則共有名義

「単独名義」がおすすめなケース

・申込者一人の収入で希望の借入額を満たせる
旦那さんの収入だけで希望の住宅購入が可能なら、妻のパート収入を合算したり、ペアローンを組んだりする必要はありません。

・書類集めや審査の手間を省きたい
契約者が一人のため、必要書類の準備や契約手続きが比較的簡単です。

・将来のライフプランのリスクをシンプルにしたい
万が一離婚した場合でも、物件やローンの権利関係が明確なため、財産分与などをスムーズに進めやすい。

「共有名義」がおすすめなケース

・単独の収入だけでは希望の借入額に届かない
旦那さんの収入だけでは希望の物件を購入できない場合でも、収入合算したりペアローンを組むことで、より多くの金額を借りられます。

・夫婦双方で住宅ローン控除のメリットを最大限受けたい
共有名義であれば、それぞれの持分や負担割合に応じて、二人とも住宅ローン控除を受けられます。
これにより、世帯全体での節税効果が高まります。

・夫婦双方で団信に加入したい
ペアローンの場合、それぞれが自身のローンに対して団信に加入できます。
どちらか一方に万が一のことがあった場合、その方のローン残債は保険金で完済されます。

住宅ローン借入額の目安と注意点

住宅ローン借入額の目安と注意点|山形県・福島県の工務店ミナガワ建設

住宅ローンの借入可能額は、金融機関の審査によって決まります。

しかし、実際に「借りられる額」と「無理なく返せる額」は異なります。

以下の2つの指標を参考に「無理なく返せる額」から逆算して借入額の目安を考えましょう

借入可能額と毎月返済額の目安

返済負担率は、年収に占める年間の住宅ローン返済額の割合です。

一般的に、額面年収の15%~20%以内に収めるのが理想です。

〈参考〉住宅ローン利用者の実態調査|住宅金融支援機構

多くの金融機関は審査基準として30%~35%程度を上限としていますが、あくまで上限であり、借入額を上げると家計を圧迫する可能性が高まります。

【額面年収500万円の場合】

年間返済額を75万円(500万円×15%)~100万円(500万円×20%)に抑えるとすると、月々の返済額は約6.5万円~8.5万円が目安です。

月々の返済額から、金利や返済期間をもとに借入可能額を試算できます。

年収倍率は、額面年収の何倍まで借り入れできるかを示す指標です。

借入の目安は、一般的に年収の5倍~7倍程度と言われることが多いですが、あくまで簡易的な目安で、金利水準や個々の家計状況によって大きく変動します。

諸費用や維持費も考慮に入れる

住宅購入には物件価格以外にも、登記費用・ローン手数料・印紙代・不動産取得税・仲介手数料などの諸費用がかかります。

諸費用は、物件価格の5%~10%程度が目安です。

購入後も、固定資産税・都市計画税・火災保険料などの維持費が毎年かかります。

金利タイプと金利上昇リスクを理解する

変動金利は金利が低い傾向がありますが、将来金利が上昇すると返済額が増えるリスクがあります。

金利上昇に備えて、繰り上げ返済資金を準備したり、返済額が増えても対応できるような余裕を持った借入額にすることが大切です。

固定金利は返済額が一定期間または全期間変わらない安心感がありますが、変動金利より金利が高めに設定される傾向があります。

ライフプランの変化に備える

将来の出産・育児、子どもの教育費、転職・収入減、病気・ケガ、親の介護など、収入や支出が変動する可能性を考慮しましょう。

特に旦那正社員・妻パート世帯で収入合算やペアローンを組む場合は、妻のパート収入が減少するリスクも想定しておく必要があります。

山形県南を中心にその他幅広いエリアで住宅ローン計画と、理想の注文住宅をお考えの方は、ミナガワ建設へお問い合わせください。

資金計画のアドバイスから間取りプランの提案まで、お客様の将来を見据えた住まいづくりをトータルサポートいたします。

まとめ

旦那正社員・妻パート世帯でも住宅ローンは組めます。

住宅ローンの借入額は年収の5~7倍程度が目安ですが、返済負担率を考慮し、無理のない計画を立てましょう。

この記事で紹介した内容が、より良い条件の住宅ローン選びの参考になれば幸いです。