
「個人事業主だから住宅ローンの審査に通るか不安」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
今回は山形県南を中心にその他幅広いエリアで多くのご家族の家づくりをサポートしてきた工務店『ミナガワ建設』が、個人事業主の方が住宅ローン審査に通った具体的な対策をご紹介します。
年収別の借入シミュレーションなど、マイホーム実現に向けた情報をわかりやすく解説するので、理想の住まいを手に入れるために、ぜひ最後までご覧ください。
なぜ個人事業主は住宅ローン審査に通りにくいのか

個人事業主の方が会社員の方と比べて審査に通りにくい理由は、主に「返済能力の安定性」を証明するのが難しいためです。
ここでは、3つのポイントをご紹介します。
収入が不安定と見なされやすい
金融機関が気にするのは、「長期間ずっとローンを返済してもらえるかどうか」です。
個人事業主の方は、景気の変化や社会情勢によって収入が変動しやすく、病気やケガで働けなくなった場合にも収入が途絶えるリスクが高いと判断されがちです。
金融機関は収入減少リスクを慎重に見極めるため、審査が厳しくなります。
正確な返済能力の証明が難しい
住宅ローンの審査では、会社員の方は「年収(総支給額)」で判断されるのに対し、個人事業主の方は「所得金額(売上から経費を引いた額)」で見られます。
例えば、売上800万円・経費400万円の個人事業主の方の所得は、400万円です。
一方、年収800万円の会社員の方は、給与所得控除を差し引いても、個人事業主の方より課税所得が高くなる場合が多いです。
節税のために経費を多く計上している個人事業主の方ほど、ローン審査では「返済能力が低い」と判断されます。
会社員に比べ社会的信用を証明しにくい
住宅ローンでは申込者の「社会的信用」も判断材料です。
会社員の方は勤務先の会社名や勤続年数によって信用を判断してもらえますが、個人事業主の方はご自身で事業の安定性や将来性を説明する必要があります。
事業計画書や主要な取引先との契約書、事業内容がわかるホームページなど、多くの書類を準備する必要があり、準備が不十分だと信用を得られない場合があります。
個人事業主が住宅ローン審査に通った方法8選

個人事業主の方でも、事前に対策を講じれば、審査に通りやすくなります。
ここでは、住宅ローン審査に通りやすくなる8つの方法をご紹介します。
方法1|頭金を多く用意する
頭金を多めに用意して借入額が減ることで「返済負担率」が下がり、返済に余裕があると判断されやすくなります。
目安は物件価格の1〜2割程度です。
4,000万円の物件であれば、400万円〜800万円の頭金を用意できると理想です。
自己資金を補う方法として、国や自治体が実施する住宅補助金を活用する方法について、こちらで解説しています。
〈関連ページ〉山形県の住宅補助金申請の流れ|2025年最新情報、申請期限も解説
方法2|他の借り入れは完済しておく
住宅ローンの審査では、カードローンや自動車ローン、スマートフォンの分割払いなども含めて、すべての借り入れが審査対象になります。
これらの借り入れが多いと返済負担率が上がり、審査で不利になります。
審査前には、できるかぎり他の借り入れを完済し、完済が難しい場合は繰り上げ返済などで残債を減らしておきましょう。
方法3|個人事業主に適した金融機関を選ぶ

金融機関によって審査基準は大きく異なりますが、なかでも審査に通りやすいのが「フラット35」です。
一般的な民間ローンが過去2〜3年分の所得を総合的に判断するのに対し、フラット35は原則、直近1年分の所得で審査されます。
開業して間もない方や、最近所得が増えた方にとっては有利な選択肢です。
方法4|税金や保険料を未納にしない
所得税や住民税、国民健康保険料などの滞納は、審査においてマイナスになります。
納税証明書で滞納が判明すると、資金管理能力や返済意識を疑われてしまいます。
各種支払いは必ず期限内に済ませておきましょう。
方法5|事業の安定性をアピールできる資料を準備する
金融機関が重視する「事業の安定性」を客観的な資料で示すことが、審査のポイントです。
過去2〜3年分の確定申告書に加え、以下の資料を準備しておきましょう。
- 事業計画書(今後の事業展開や収益見込み)
- 主要な取引先との契約書や請求書
- 仕事の内容がわかるホームページやパンフレット
方法6|個人の信用情報を確認する

信用情報に延滞記録があると、審査に悪影響をおよぼします。
ご自身で気づいていない延滞情報が記録されている場合もあるため、気になる方は事前に確認するのがおすすめです。
ご自身の信用情報は、CIC・JICCなどのサイトからオンラインで簡単に取得できます。
〈参考〉CIC|割賦販売法・貸金業法指定信用情報機関 JICC|日本信用情報機構
方法7|健康状態が良いタイミングで申し込む
多くの住宅ローンでは「団体信用生命保険(団信)」への加入が必須です。
健康状態の告知が必要で、持病があると加入できない場合があるため、健康状態が安定している時期に申し込むのが理想です。
方法8|節税を控えて所得額を増やす
審査では経費を差し引いた「所得」が基準です。
近い将来住宅購入を計画している場合は、直近2〜3年は経費の計上を控えめにし、確定申告上の所得額を意識的に高く保つことが効果的です。
山形県南を中心にその他幅広いエリアで、注文住宅をご検討中の方は、ミナガワ建設へお問い合わせください。
個人事業主の方ならではの複雑な資金計画や家づくりなど、専門のスタッフがトータルでサポートいたします。
【年収別】住宅ローン借入可能額の目安

年収別の住宅ローン借入可能額の目安は以下の通りです。
※シミュレーション条件:金利1.87%(全期間固定)、返済期間35年、元利均等返済、ボーナス返済なし、返済負担率25%~35%で算出
- 年収300万円の場合:約1,920万円~約2,690万円
- 年収400万円の場合:約2,570万円~約3,590万円
- 年収500万円の場合:約3,210万円~約4,490万円
所得500万円あれば、4,000万円以上の借入も視野に入ります。
希望額に届かない場合は、頭金を増やしたり、ペアローンを検討したりする方法もあります。
ご自身の所得状況と照らし合わせて、無理のない資金計画を立てていただければ幸いです。
働き方の組み合わせによるローンの組み方については、こちらの記事も参考にしてください。
〈関連ページ〉"夫正社員・妻パート"でも住宅ローンは組めるのか?組み方別のメリット・デメリットや選び方、注意点も解説
山形県南を中心にその他幅広いエリアで、住宅ローンの資金計画に不安をお持ちの個人事業主の方は、ミナガワ建設へお問い合わせください。
シミュレーションだけではわからない、より具体的な借入額や無理のない返済プランについて、丁寧にご提案し、理想の家づくりをお手伝いします。
個人事業主の住宅ローンQ&A

個人事業主の住宅ローンについて、ミナガワ建設がよくいただく質問・回答を紹介します。
Q. 住宅ローンの支払いって経費にできるの?
A. 住宅ローンの元金や利息は、事業の経費にはできません。
ただし、ご自宅の一部を事業用スペースとして使用している場合は、家事按分により固定資産税や火災保険料などを経費として計上できます。
近年、マイホーム購入後のランニングコストを抑えるために、太陽光発電システムの導入を検討する方が増えています。
山形のような雪国での設置に関心のある方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
〈関連ページ〉太陽光発電は雪国でも可能|理由やメリット・デメリット、雪下ろしが不要な理由について解説
Q. 審査に必要な書類って何があるの?
A. 住宅ローンの審査には、主に以下の書類が必要です。
- 確定申告書の写し(過去2〜3年分)
- 納税証明書(その1・その2)
- 本人確認書類、住民票、印鑑証明書
- 物件関連資料(売買契約書、重要事項説明書など)
- 事業内容がわかる資料(許認可証、ホームページURLなど)
Q. 経費を多く計上しているけど、所得はどう見られる?
A. 審査では確定申告書の「所得金額」が返済能力の基準となるため、経費を多く計上しすぎると所得が低くなり、不利になる場合があります。
住宅ローンを組む予定がある場合は、直近2〜3年間は経費計上のバランスを見直し、所得をアピールする工夫も必要です。
まとめ
個人事業主の方が住宅ローン審査を通過するには、事業の安定性を証明し、信頼できる専門家とともに計画を立てることが近道です。
ミナガワ建設では、家づくりや複雑な資金計画について、さらに踏み込んだご提案を行っております。
お客様の夢のマイホーム実現を全力でサポートいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。