「40代は家を買えない」と言われる理由|判断する方法や審査基準を解説

「40代は家を買えない」と言われる理由|判断する方法や審査基準を解説

40代での住宅購入は「手遅れ」と言われることがありますが、じつは平均的なタイミングです。

ライフプランが明確で経済的にも安定している40代だからこそ、後悔の少ない家づくりができる強みがあります。

ただし住宅ローン審査が厳しくなるのも事実です。

今回は、山形県南を中心に、その他の幅広いエリアで多くのご家族の家づくりを支援してきた工務店『ミナガワ建設』が、40代の住宅購入を判断する方法や審査基準をわかりやすく解説します。

40代での住宅購入は遅くない

40代での住宅購入は遅くない

40代での住宅購入は本当に「手遅れ」なのか、平均的な購入タイミングなどを見ていきましょう。

40代での住宅購入は平均的なタイミング

国土交通省の調査(令和5年度住宅市場動向調査)によると、住宅を初めて購入する方の年齢は以下のとおりです。

年代注文住宅分譲戸建て住宅
30代46%51.4%
40代24.2%24.5%
平均年齢40.1歳36.6歳

30代で購入する方が最多であるものの、40代で購入する方も全体の約4分の1を占めています。

40代での住宅購入は、決して遅いタイミングではないとわかります。

〈参考〉国土交通省|令和5年度住宅市場動向調査の結果をとりまとめ

40代が「頭金なし」で家を買うのが難しい3つの理由

40代からの住宅購入では、頭金なし(フルローン)が以下の3つの理由から難しい場合があります。

1.契約時に必要な「手付金」が支払えない

手付金は物件価格の一部を先に支払うもので、現金で用意するのが一般的です。

2.諸費用や将来のランニングコスト

家を買うときには、登記費用やローン手数料といった諸費用が別途かかります。

また、購入後も固定資産税や修繕費用がかかり続けるため、これらの費用をローンとは別で用意しておく必要があります。

3.住宅ローン審査のハードルが高くなる

頭金がないと借入額が増えるため、金融機関は返済能力をより慎重に判断します。

40代は返済期間が短くなる傾向もあるため、審査が厳しくなることがあります。

ローン審査に不安がある場合の対策については、こちらもご覧ください。

〈関連ページ〉ローン組めない人が家を買うには?住宅ローンの審査に落ちる理由と対策を解説

40代での住宅購入を判断する方法

40代での住宅購入を判断する方法

40代で家を買うのは、良い面と気をつけるべき面があります。

それぞれを整理して、判断の材料にしましょう。

40代で住宅を購入するメリット

まずは、40代だからこその強みや、家を購入する良い側面についてご紹介します。

ライフプランが明確で、後悔の少ない選択ができる

40代になると、20代や30代の頃と比べて、ご家族の状況やご自身のキャリアが安定します。

子供部屋はいくつ必要か」や「将来、ご両親と一緒に住むか」など、これからの暮らしに必要な間取りや広さが明確になる時期です。

長期的に「この家にしてよかった」と思えるような、満足度の高い住まいを選びやすくなります。

ご自身のライフプランにぴったりと合う家づくりを、具体的に考えられるのが40代の良さです。

経済的に安定しており、有利な資金計画を立てやすい

40代は収入が安定してくる年代のため、住宅購入に向けたまとまった頭金を用意しやすいのが強みです。

十分な頭金を用意することで住宅ローンの借入額を減らし、月々の返済負担の軽減や、返済期間の短縮が可能です。

また、安定した収入や長い勤続年数は、金融機関からの信用につながり、住宅ローンの審査においても有利に働きます。

ご自身の経済的な状況を活かして、無理のない資金計画を立てやすい時期といえます。

老後を見据えた家が建てられる

40代での家づくりは、退職後の生活を具体的に想像しながら進められます。

将来の身体的な変化を考えて、家の中の段差をなくすバリアフリー設計や、階段のない平屋といった選択が可能です。

あらかじめ老後を見据えた設計にしておけば、将来的なリフォーム費用や、住み替えの負担減にもつながります。

老後を見据えた住まいとして、ご両親との同居や実家の建て替えを検討される場合は、こちらも参考にしてください。

〈関連ページ〉実家の建て替え、娘として損しない進め方|親や兄弟とのトラブル・税金対策も解説

40代で住宅を購入するデメリット

40代で住宅を購入するデメリット

次に、注意しておきたい点や、対策を見ていきましょう。

住宅ローンの審査が厳しくなり、返済が苦しくなる

住宅ローン審査において、金融機関は「完済するときの年齢」を確認します。

40代は退職までの期間が短いため、35年の長期ローンを組むのが難しい場合があり、返済期間が短くなることがあります。

返済期間が短いと月々の返済額が高くなるため、家計の負担にならないか計画が必要です。

退職後も返済が続く可能性がある

返済期間を長く設定すると、定年退職後もローンの返済が続きます。

退職後は多くの方の主な収入源が年金のみとなり、そのなかで住宅ローンの返済を続けていくのは、家計にとって負担となりかねません。

場合によっては、老後の生活設計が苦しくなる「老後破産」につながるリスクも。

退職までに完済するのか、退職後も返済を続けるのか、ご自身の働き方や貯蓄の状況と合わせて考える必要があります。

退職後の負担を減らすため、こちらで無理のない返済額の目安をご確認ください。

〈関連ページ〉年収600万円で無理無く返せる額は3,000〜3,600万円が目安|返済シミュレーションや注意点

団体信用生命保険の加入のハードルが上がる

住宅ローンの契約においては、原則「団体信用生命保険(団信)」への加入が求められます。

これは、死亡または高度障害状態になった場合、保険金でローンの残りを完済できる仕組みです。

40代になると、健康診断で高血圧や糖尿病などを指摘される方も増えてくる年代です。

団信も生命保険の一つなので、健康状態によっては審査が厳しくなったり、加入できなかったりするケースが出てきます。

団信に加入できないと、住宅ローンを組むこと自体が難しくなってしまいます。

山形県南を中心にその他幅広いエリアで、注文住宅をご検討中の方は、ぜひミナガワ建設へお問い合わせください。

高性能住宅による光熱費削減や、補助金制度の活用をご提案し、将来にわたる安心の住まいづくりをサポートいたします。

40代の住宅ローンでクリアするべき審査基準

40代の住宅ローンでクリアするべき審査基準

40代の方が住宅ローンを組む場合、年収や返済負担率、頭金の額、他の借入状況、信用情報などが確認されます。

定年後に返済が残る場合は、計画が現実的かどうかが問われます。

若い世代とは異なる審査の視点について、2つのポイントを見ていきましょう。

完済時の年齢

多くの金融機関では、ローンを完済する年齢の上限を「満80歳未満」などと定めています。

45歳の方が35年ローンを組むと完済時は80歳になり、希望する返済期間でローンを組めないケースもあります。

退職金を返済にあてる計画や、年金収入、再雇用での収入など、返済を続けるための具体的な計画を示すことが必要です。

健康状態

40代は、30代と比べて高血圧や糖尿病、肝機能障害などの持病を抱える方の割合が増える傾向にあります。

団信は生命保険の一種のため、健康状態によっては加入の審査に通らないこともあります。

健康診断の結果に不安がある場合は、加入の基準が緩和された「ワイド団信」が一つの選択肢です。

ただし、通常の団信に比べ、金利が上乗せされるのが一般的です。

山形県南を中心にその他幅広いエリアで、注文住宅をご検討中の方は、ぜひミナガワ建設へお問い合わせください。

補助金制度の活用で自己資金を補う方法や、高性能住宅で月々の実質的な返済負担を軽減する資金計画など、お客様一人ひとりの状況に合わせたプランをご提案いたします。

まとめ

40代での住宅購入は、決して手遅れではありません。

ライフプランが明確で、経済的にも安定している40代だからこそ、後悔の少ない、老後まで見据えた家づくりが可能です。

一方で、住宅ローンの審査では「完済時の年齢」や「健康状態(団信への加入)」が若い世代よりも注目されます。

家計や将来設計、無理のない資金計画など、ご不安な点は専門家に相談しながら一つずつ解消していきましょう。