太陽光発電は雪国でも可能|理由やメリット・デメリット、雪下ろしが不要な理由について解説

雪国で、注文住宅に太陽光発電の導入を検討している方のなかには、「冬場の積雪で発電量が減るのでは?」とお考えの方も多いのではないでしょうか。
冬場の積雪により発電量は低下するものの、夏場は効率がよく、年間を通してみると他の地域と大きく変わりません。
今回は山形県南を中心にその他幅広いエリアで多くのご家族の家づくりをサポートしてきた工務店『ミナガワ建設』が、雪国での太陽光発電のメリット・デメリットや、雪下ろしが不要な理由など、わかりやすく解説します。
光熱費を抑えた快適な家づくりのために、ぜひ最後までごらんください。
Contents
雪国でも太陽光発電ができる理由

雪国での太陽光発電と聞くと、積雪による発電効率の悪さを心配される方も多いのではないでしょうか。
しかし、雪国の太陽光発電は他地域と比較して決して不利ではありません。
山形県が実施した太陽光発電設備設置者へのアンケート調査では、導入したご家庭から満足の声が報告されています。
- ・買電量を減らすことができ、年間の電気代が節約できている
- ・売電代を含めると実質電気代がかからないことになり、電気代が高騰しているなか助かっている
- ・電気を自給自足できる
利用者の声からも、雪国での太陽光発電が十分に機能していることがわかります。
太陽光パネル上の雪は自然に滑り落ちやすい
太陽光パネルは一般的に15度〜30度の角度で設置されることが多く、傾斜によって積もった雪が自然に滑り落ちやすくなります。
パネルは主にシリコンでできており、非常に滑らかな素材です。
雪が積もっても、気温の上昇や太陽光の熱によって雪とパネルの接触面が溶け始めると、雪の重みで自然に滑り落ちます。
雪国でも太陽光発電量は多い
雪国は冬の積雪期間があるものの、年間を通じて見ると十分な発電量を確保できます。
太陽光パネルが効率よく発電できるのは、気温が25℃以下のときです。
雪国の春から秋は気温が低めで推移するため、発電効率が高い状態を維持できます。
冬の発電量低下を他の季節でカバーするため、年間の発電量は十分です。
山形県南を中心にその他幅広いエリアで太陽光発電システムを搭載した注文住宅をお考えの方は、ミナガワ建設へご相談ください。
積雪に強い太陽光パネルの選定から最適な設置角度の設計まで、雪国ならではの環境に適した省エネ住宅づくりをトータルでサポートいたします。
雪国で太陽光発電を導入するメリット

雪国での太陽光発電導入には、地域特有のメリットがあります。
夏の発電効率が高い
太陽光パネルは高温になると発電効率が低下するのが特徴です。
一般的に、パネル温度が1度上昇すると発電効率は約0.5%低下します。
雪国は、夏でも比較的涼しく、パネルの温度上昇が抑えられるため、効率的な発電が可能です。
台風被害のリスクが低い
台風は主に太平洋側から日本列島に接近・上陸することが多く、日本海側の雪国には直接的な影響が少ない傾向にあります。
太陽光発電設備は、強風や飛来物に注意が必要ですが、雪国ではこうしたリスクが低減されます。
雪国では台風被害のリスクが低いため、長期的に安定した発電が期待でき、メンテナンスコストの削減も可能です。
雪国の太陽光発電のデメリット

雪国で太陽光発電を導入するデメリットは以下の通りです。
積雪により発電量が低下する
太陽光パネルの上に雪が積もると、太陽光が遮られて発電量が低下します。
完全に雪で覆われた場合は、発電が停止することもあります。
冬の発電量低下は避けられない現象ですが、年間を通じた発電計画で対応可能です。
春から秋の発電量を考慮し、冬の発電量低下を見込んだうえでシステムを設計しましょう。
また、積雪が多い地域では、冬の電力需要を賄うために蓄電池の導入が有効です。
太陽光パネルや架台が変形する可能性がある
大量の積雪は重く、太陽光パネルや架台に負荷がかかります。
湿った重い雪が大量に積もると、太陽光パネルの破損や架台の変形につながる可能性があります。
一般的な太陽光パネルは日常的な積雪には十分対応できる強度を持っていますが、豪雪地帯では通常よりもさらに強度の高い製品がおすすめです。
専門業者は雪国の積雪特性を熟知しているため、適切な製品選定と提案を受けられます。
山形県南を中心にその他幅広いエリアで太陽光発電を導入した住宅を検討されている方は、ミナガワ建設へお問い合わせください。
落雪対策を考慮した設計から太陽光発電・蓄電池システムの導入、補助金申請のサポートまで、雪国の環境に最適な省エネ住宅づくりをお手伝いいたします。
雪国でも太陽光発電の雪下ろしは不要

太陽光発電の雪は自然落雪・融雪を待つのがおすすめです。
雪下ろしは、パネルの破損や落下事故などのリスクを伴うため、安全を最優先に考えましょう。
山形県が実施した太陽光発電導入家庭へのアンケートでは、「太陽光発電設備からの落雪のため、実際に危険な思いをしたことがありますか?」という質問に対して、98%の方が「ない」と回答しました。
この結果からも、適切に設置された太陽光発電システムでは、落雪による危険性は低いといえます。
ただし、少しでも早く発電量を回復させたい場合や、冬の発電量を最大限に確保したい場合は、専門知識を持った業者への依頼を検討しましょう。
雪国での太陽光発電Q&A

雪国での太陽光発電について、ミナガワ建設がよくいただく質問・回答を紹介します。
Q. 太陽光パネルに雪が積もると、発電量は減りますか?
A. 太陽光パネルに雪が積もると一時的に発電量は減少し、完全に雪で覆われた場合は、発電が停止することもあります。
しかし、パネルの角度や表面の滑らかさにより、多くの場合は自然に雪が滑り落ちます。
また、少しでも太陽光が当たれば融雪が進むため、長期間発電が停止することは少ないです。
年間を通じた発電量で考えると、冬の発電量低下は他の季節でカバーできるため、トータルでは十分な発電量を確保できます。
Q. 雪国でも電気の自給自足はできますか?
A. 太陽光発電と蓄電池の導入により、雪国でも電気の自給自足は可能です。
昼間に発電した電気を蓄電池に貯め、夜間や悪天候時に自家発電の電気を使えます。
春から秋にかけて余剰電力を売却し、冬の電力需要に備えることで、年間を通じて安定した電力供給が実現可能です。
こちらの記事で、電気を自給自足する方法について解説しています。
〈関連ページ〉電気の自給自足をするオフグリット生活には太陽光発電・蓄電池が必須|導入費用を抑える補助金も紹介
Q. 太陽光発電とガスの併用にメリットはありますか?
A. 太陽光発電とガスの併用には、主に以下4つのメリットがあります。
- ・停電時でも調理やお湯を沸かせる
- ・火力が強いガスコンロを使える
- ・お湯切れがなく水圧が高い
- ・オール電化より設備費用を抑えやすい
デメリットやおすすめできる方について、詳しくはこちらで解説しています。
〈関連ページ〉新築で太陽光発電とガスを併用するメリット・デメリット|オール電化との比較で後悔を防ぐ
まとめ
雪国での太陽光発電は、積雪による一時的な発電量低下はあるものの、年間を通じて見れば十分な発電量を確保できます。
夏季の発電効率の高さや台風被害リスクの低さなど、雪国ならではのメリットもあります。
今回の情報が、雪国で太陽光発電を導入する参考になれば幸いです。